【2019春アニメ】「八月のシンデレラナイン」3話までの感想
不作と言われてる気がする2019年春アニメ。見るものがない?
そんなものは”自分次第”だ!
というわけで、文句言う暇があったらまずは見ろと言いたい。
どうもくろみつはと申すものです。どうぞよろしくお願いします。
鬼滅とかフルバスとか〇〇生活とかにある程度話題が取れている作品以外で個人的にいいと思った春アニメ「八月のシンデレラナイン」についての感想
「八月のシンデレラナイン」(略称:ハチナイ)
公式情報(一部抜粋)
作品情報
監督 工藤 進
アニメーション制作 トムス・エンタテインメント
原作 アカツキ放送情報
テレビ東京 毎週日曜 深夜1時35分~
Amazonプライムなど 毎週水曜日12時更新
ストーリー
市立里ヶ浜高校に通う有原翼は、野球部のないこの学校に「女子硬式野球部」を立ち上げる。そこに集うのは、野球にはじめて触れる少女や、一度はプレーをあきらめた少女、高い壁に挑み続ける少女……。時にぶつかり、競い、支え合って、里高女子野球部は青春を駆け抜ける!
世界で一番あつい夏がはじまる──
(C)Akatsuki Inc./アニメ「八月のシンデレラナイン」製作委員会
詳しくはこちら
原作に関して
原作は同タイトルのゲームアプリ。ジャンルは「野球型青春体験ゲーム」らしい
おい、聞いたか青春体験できるってよ。
一応ゲーム版の公式はこっち 八月のシンデレラナイン(ハチナイ)
僕はサービス開始3ヶ月くらいは真面目にやってたけど、長続きはしなかった。
プレイヤー(男)が監督になってチームを導くみたいな感じのストーリーで「パワプロシリーズ」のサクセスみたいに選手を育成するのがメインコンテンツのはず
当時、この育成モードのストーリーはいくつかあったけど、どれも女子野球部が結成されてからの話だったので、キャラクターの関係性がわかりづらい印象を受けました。
メインストーリーはちゃんと野球部結成の話だったらしいけど、全然進まなかったからあんまり覚えてない。多分最初の方しかみてないのかも
そんなわけで、あんまり期待せずに見てたのだがこれが結構面白い
3話までの所感
面白いといっておいてなんだが、まずはひとこと言わせてほしい。
作画は諦めろ
予算がそんなある作品でもないのにこれ以上はおそらく無理。五等分とかぼく勉ですらあのレベルになるほど人手不足の業界だ。仕方がない。
いっつも作画に文句言ってる人は仕事を辞めてアニメーターにでもなってください。
有識者の方だったら労働環境の改善にご尽力お願いいたします。
はい、悪い点は言い終わったので、残りはいい点を挙げていきましょう。
・ストーリー展開
どうやらメインストーリーである女子野球部結成までの物語を軸にストーリーを展開していくようです。ただ監督である主人公の男がいなかったり原作と異なる点もけっこうあるようなので、全く同じ展開にはならないでしょう。
いずれにせよ、僕が当時プレイしていた時よりもテンポよくストーリーが展開していくので、好印象です。
・キャラの相関がわかりやすい
メインストーリーが軸なのでそれぞれのキャラの人間関係や抱えている問題がわかりやすいです。ゲームだと最初から全員いて学年とか覚えるのが大変だったので、個人的にありがたい。
単なるゲームの宣伝のためのアニメでなく、オリジナル展開のストーリーと合わせてアニメ作品として面白くしようとしている意思を感じます。
・キャラデザは可愛い
作画はあれですけど、キャラデザ自体はみんな可愛いです。
元がゲームなのでイラストだけでなくキャラの特徴や設定もよく練られていて、
それを含めて魅力的なキャラクターが揃っていると思います。
僕は河北ちゃんと今回の3話で初登場した団長が特にお気に入りでした。
下団長初登場シーン
団長「フレー!フレー!」
河北「何あれ…?」
団長先輩なのに可哀想
・野球に対する姿勢が割といい
同時期に「MIX」と「ダイヤのA」が放送されるので正直野球枠としては期待してなかった。
そんな中1話の子供たちに混ざってやる野球では、他の野球漫画では描きにくい野球を純粋に楽しむ姿が描かれています。
また、2話の和香ちゃん回で描かれていたような女子が野球をやることに対する憧れ、諦めといった女子野球を題材にした作品ならではの描写もなされ、野球に対する思いが伝わってきます。
「MIX」は見視聴ですがアニメ版「ダイヤのA」はいい意味でも悪い意味でもどうしても”カッコいい絵”にこだわりがちな印象を受けるので野球枠として並べるレベルかも
ちなみに原作「ダイヤのA」は野球漫画の最高峰だと思う。今月の最新刊はヤバい。読んでくれ
まとめ
期待以上の作品で個人的には現在今季一番楽しみな春アニメになっている。
ゲーム未プレイ勢は純粋に楽しめる作品に仕上がっているし、既プレイ勢も原作とは異なる展開やゲームと違う彼女達の動く姿にワクワクすると思う。
有原くんの過去など伏線も張り始めたし、今後の展開にも期待できそう。
面白い点はいくらでもある。
作画だけで三話切りするにはもったいない作品だと思いますよ。
俺たちが出来ることは限られてるんだ。
せっかくならいいところを探そうぜ。
来週からは「進撃の巨人」も始まるし「鬼滅の刃」もやっぱり強い。
春アニメ蓋を開けてみれば豊作なんてこともあり得るかも。
結論としてはまああれだ。「ケムリクサ」が強すぎた。全部冬が悪い。
【漫画感想】『アイドルマスター シンデレラガールズ U149』紹介&感想 【シャニマス1周年記念】
祝シャニマス1周年
本日2019年4月24日、ブラウザゲーム「アイドルマスターシャイニーカラーズ(シャニマス)」がサービス開始から1周年を迎えました。
ちなみに僕はサービス開始から遊んでいます。途中サボっていた時期はありますが…
毎日十連ガチャなど破格のキャンペーンを続々とやっているなら始めるなら今ですよ!
URL: https://shinycolors.enza.fun/home
ちなみに初となる公式アンソロジーも明日発売です。
アイドルマスター シャイニーカラーズ コミックアンソロジー (DNAメディアコミックス)
- 作者: アンソロジー
- 出版社/メーカー: 一迅社
- 発売日: 2019/04/25
- メディア: コミック
- この商品を含むブログを見る
さて、折角のおめでたい日なので何かアイマス関連のものがないか本棚を見渡していると、先月イッキ買いした『アイドルマスター シンデレラガールズ U149』が出てきたので、本日はこの作品の紹介をしていきたいと思います。
作品紹介
アイドルマスター シンデレラガールズ U149
漫画:廾之 原作:バンダイナムコエンターテインメント『アイドルマスター シンデレラガールズ』に新たな輝きが紡がれる。小さなアイドル達と小さな新人プロデューサーが贈る新しいシンデレラストーリー、開幕!!
…シャニマスと関係ないとか言わない
この作品は「アイドルマスターシンデレラガールズ(デレマス)」のコミカライズ作品で「U149」身長149cm以下の小学生組を中心に描いた作品です。ロリコンのみなさん必見です
僕は「アイマス」シリーズにそこまで詳しいわけではなく、ゲームとしてプレイしてるのは先ほど紹介した「シャニマス」だけですが、この作品はいままで「アイマス」シリーズを知らなかった人でも楽しめると思いますよ。
そしてこの作品、現在単行本で発売されている4巻までの内容は© Cygamesさんの運営する漫画アプリ「サイコミ」にてすべて無料で読むことができます。
書籍版ではオリジナル楽曲やボイスドラマが収録された特別版が同時発売するので、こちらもファンにはたまりません。
まあこちらを購入する人はとっくにチェックしてるでしょうが…
ちなみにコミックス第5巻は来月5月30日発売予定だそうです。
感想
小学生ばかりのアイドルが集められた第3芸能課。彼女たちの新しいプロデューサーは頼りなさそうな新米Pで、真面目だけどたまに突っ走りすぎて周りがよく見えなかったりと、アニメ版「THE iDOLM@STER」(デレマスじゃなくて765プロの方)のプロデューサー(赤羽根P)と彷彿とさせます。
赤羽根Pと異なる今作のプロデューサーの明確な違いは”身長”ですねw
身長が低く子供っぽいがゆえに、小学生である担当アイドル達と同じ目線でともに成長していく様が印象深かったです。
アイドル達からも身近な存在に感じられているようで、話しやすいと少しなめられつつも好評なようです。
またメインとなるアイドル達がまだ子供なので、プロデューサー以外の周りの大人たちも彼女達に優しく接してくれます。アニメ版(アイマスもデレマスも)では結構シリアスな展開が多く、見ていて辛いシーンも多かったですが、今作は純粋に応援できます。
これも僕には嬉しい要素の一つです。
とにかく、 無邪気で元気な小学生アイドル達と新米プロデューサーのやりとりが可愛らしい作品です。
まったく、小学生は最高だぜ!!
無料で読めるので皆さん是非読んでみてください!
【ラノベ】『これは学園ラブコメです』(草野原々) 紹介&感想
これは学園ラブコメです!
学校で教えられた作文の基礎「文体を統一しましょう」これってブログでもやらなきゃダメですか?どうもくろみつはです。
今回はSF作家草野原々先生初のラノベ作品、ガガガ文庫より発売された
『これは学園ラブコメです』についての感想…というより紹介です。
作品紹介
著者:草野原々
イラスト:望月けい
この作品、いままでラノベを敬遠していた”読書家”の皆様、SFとか普通の小説も興味あるけど難しそうって思っていた”ラノベ愛好家”の皆様、ラノベみたいに頭からっぽで楽しめる作品こそ至高という”ラノベ中毒”の皆様全員に是非読んでいただきたい。
そして、感想をいただきたい。この平成最後のラノベ界の”問題作”について
なんて専門家気取りでカッコいい文章を書き連ねましたが、正直に申しますとこの本を手に取ったきっかけは、ラノベあるあるの ”絵につられた” からです。
イラスト担当の望月けいさんのtwitterでこの作品を知り、作者を調べると以前から気になっていたハヤカワ文庫の「最後にして最初のアイドル」と同じ作者ということで同時購入。
まずは読みやすそうなラノベからと思ったのですが…してやられた。
本帯にあるこの言葉
”これは学園ラブコメだ。”
”誰が何を言おうと学園ラブコメなんだ。”
こうも再三再四言われると、どうせ学園ラブコメじゃなくて得意のSFなんでしょと高を括っていた自分が恥ずかしい。
これは確かに”学園ラブコメ”あった。
正確にいえば”SF”にも”ファンタジー”なる可能性はあった。
しかし最後まで読むと、なるほど確かに”学園ラブコメ”のである。
さて、ここまで散々引っ張りましたが、今の時点でこの作品に興味がある人は今すぐ買いに行って、裏表紙のあらすじなんか読まずに本文を読み始めましょう。
あらすじ
俺の人生、なんだかラブコメみたいだな。
主人公である高城圭はそう思った――。そうだ! お前はラブコメの主人公であり、SFとかファンタジーとかそんなジャンルのキャラではない! だから大人しくラブコメらしい展開に従ってくれえええ!
嘆くその影は言及塔まどかこと、虚構を司る力が擬人化された存在。そう、これは、まどかと圭が七転八倒しながらラブコメの世界をSFやらファンタジーの浸食から守り抜く物語。
SF界の超新星が描く、ハイテンション×メタフィクション学園ラブコメ開幕!って、俺の高校生活、一体どうなっちゃうの~~!?
はいってことで、あらすじにあるように本作はバリバリのメタフィクション作品です。
なにも知らずに読んだ方が面白いと思うんだけどなー。書かないといけないんですかね
メタフィクションって何って方はとりあえず本作を読むか、ググってください。
アニメやラノベが好きな僕たちのよく知っている例でいくと
前回記事にした「物語」シリーズなんかではよく用いられる手法ですね。
「アニメ版ではこうだったじゃないか」とか「誰に向かってしゃべってるの」とか簡単に言えば、いわゆる”メタい”って呼んでる表現のことです。
この作品の主人公高城圭と言及塔まどかはこの作品が誰かの作り物であることを知っています。
その上で彼らは自身の世界の崩壊を防ぐため”学園ラブコメ”を必死に作り上げるのです。
感想
なんでもありかよ!これにつきる。
創作の限界を平気で越えてくる。えらそうなこと書いてるわりには基本的にラノベしか読まない僕には衝撃的な作品でした。
内容は文句なく面白い。声を出して笑えるシーンもあった。
ヒロイン3人衆はともかく、物語を紡ぐのに必死なまどかは可愛かったです。(作品的にはこっちがヒロインか)
けれどもこれがライトノベルかと聞かれると難しい…
特に一般小説を好んで読むことの少ない僕には…
でもやっぱり既存のジャンルで分けろと言われたら、やっぱりライトノベルになるんじゃないかなぁ。
というのもこの作品、どこまでもライトノベル的に書かれているんですよね。
僕はまだ作者のデビュー作「最後にして最初のアイドル」を読めていませんが、あちらがSF小説として一定の評価を得ている以上、作者はSF的な書き方をする人(できる人)なんでしょう。
しかし今作はむしろ他のどのライトノベルよりもライトノベル的に書かれているように感じました。
世の中ライトノベルと聞くだけで見下したり、文学作品というだけで手をつけなかったりする人が多いですが、(後者は僕ですが…)
そもそもジャンルを明確に分けようとすること自体無粋なのかもしれませんね。
閑話休題、
とにかくいい意味で”問題作”。
一時期「ガガガがやらなきゃ誰がやる!」ってキャッチコピーを掲げていたガガガ文庫ですが、その看板に恥じない斬新な作品だとおもいます。
僕の知識が不足しているだけだったら恥ずかしいですが…
平成の終わりにこの作品と巡り合えたことに感謝しつつ、他の人の感想を漁る僕なのでした。
【ラノベ】『余物語』(西尾維新) 感想&メモ
『物語』シリーズもう第何弾だかわかる人いない説
どうも、ブログタイトルで悩み中のくろみつはです。
2回目の記事です。お手柔らかに
さて今回は人気作『物語』シリーズ。
2009年にアニメ化されて以来、今でもアニメプロジェクトが動いてるってなかなかのコンテンツですよね。
阿良々木暦の大学時代を描く『モンスターシーズン』の第3作『余物語』
内容、時系列的には前回の『宵物語』の続きになります。
「斧乃木余接とも思えば長い付き合いになった」
ってことでタイトルに”余”とあるように今回は斧乃木余接にスポットをあてたお話。
前回の『宵物語』と同じく阿良々木くんメインの本編『よつぎバディ』と撫子メインの短編『よつぎシャドウ』の2本立てとなっています。
ちなみにキャッチコピーは「100%趣味で書かれた99(つくも)神」
西尾維新通算99作品目ということで、九十九神とかけてたりします。
『よつぎバディ』
あらすじ
「私は三歳になる自分の娘を、どうしても可愛いと思えなくって、虐待しそうになってしまうの」老倉育によって児童虐待の専門家に仕立て上げられた阿良々木暦は、家住准教授から突然相談を持ちかけられる。家住准教授の自宅、とあるマンションの333号室で阿良々木暦と斧乃木余接が目にしたのは異様な光景だった。
前回の「宵物語」紅孔雀ちゃんの事件に引き続きテーマが児童虐待ということで、
思い返せば「化物語」の戦場ヶ原ひたぎ、八九寺真宵、神原駿河、千石撫子、羽川翼いずれも形や程度の違いはあれど怪異の原因に親との確執がありました。
今回は阿良々木暦が目を背けてきたもの。親の立場で問題に向き合うことになります。
登場人物
・阿良々木暦・・・・主人公。元吸血鬼もどきの大学生
・家住羽衣・・・・・曲直瀬大学に勤務する講師。准教授
・家住唯々恵・・・・家住羽衣の娘
・阿良々木月火・・・阿良々木暦の小さいほうの妹。不死身の怪異
・食飼命日子・・・・阿良々木暦の大学の友人。
『よつぎシャドウ』
あらすじ
斧乃木余接に連れられて向かった先で千石撫子は専門家の元締め臥煙伊豆湖に出会う。「早速だけど助けてもらえるかな」マンションの一室で起こった連続首吊自殺未遂事件。被害者の首筋にはいずれも蛇の鱗の痕跡が刻まれていた。
元神様で現在は漫画家志望の引きこもり千石撫子は家探しの真っ最中。
前回の影縫余弦からの試験に引き続き、今度は元締め臥煙伊豆湖からの試験に挑む。
登場人物
・千石撫子・・・・・漫画家志望の引きこもり。中三。元神様
・臥煙伊豆湖・・・・何でも知ってるお姉さん。専門家の元締め
感想(以下微ネタバレあり)
あれ、『忍物語』読んでなくね?
デストピア・ヴィルトゥオーゾ・スーサイドマスターって誰ぞってなったけど、ストーリーに引き込まれてそのまま読了。
『愚物語』、『結物語』は読んでないこと自覚してたけど『宵物語』の時なんで気づかなかったんだ…
まあ、個人的に西尾維新作品は割とどんな順番で読んでも楽しめると考えてるので、
関係四部作とかが良い例。
アニメ版を『終物語』まで一通り見た人なら問題なく楽しめると思います。
短編の『よつぎシャドウ』は『撫物語』を読んでおくとより楽しめるかな。
いつも通りの西尾節全開で劇場で先行上映されたアニメ版『続・終物語』のメタも盛り込まれています。見ていない人は5/18 24時から地上波放送あるらしいのでチェックだ!
個人的になんですが、モンスターシーズンになってからなんとなく「戯言」シリーズのような妙な緊迫感を感じるようになりました。
家住准教授の手紙のとことか不気味すぎてホラー耐性皆無の僕には辛かった。
多分怪異現象から事件に入るのではなく、事件から怪異との関係を探るって形になってきたからですかね?
表紙の可愛らしい新デザインの斧乃木ちゃんとは裏腹に内容は児童虐待と結構ヘビー。檻の中に閉じ込められた人形に同じ人形である斧乃木ちゃんも思うところがあるのか、いつも通りの軽い会話にもどこか重い雰囲気が漂います。
僕が抱いた感想としては『よつぎバディ』は虚構と現実が曖昧になるお話でした。
家住准教授が語っているのはどこまでが真実でどこからが妄想なのか。いやそもそも妄想であることを自覚しているのかしていないのか。彼女自身が怪異なのかそれとも怪異に憑りつかれているのか。
そしていつにもましてミスリードがすごい。扇くんの推測が全くの的外れなのは、阿良々木くんが知ってる事しか知らないからなのでしょうね。
とにかくストーリーが二転三転どころか七転八倒して、事件解決後も僕の頭が大混乱しているところに久しぶりの羽川大先生登場で何とか腑に落ちました。
さて、頼れる専門家斧乃木余接が阿良々木暦のもとを去ったことで、次回からは本格的に一人で事件に立ち向かう必要がありそうですね。
いつまでもいい人でありすぎる阿良々木くんが「いい大人」になれる日はくるのでしょうか。
『よつぎシャドウ』は阿良々木くんに変わるニュー主人公。我らが撫子のパートです。臥煙さんに怒られたトラウマで影に隠れてる斧乃木ちゃんが可愛いです。
撫子は『撫物語』『宵物語』の件で専門家たちから随分高く評価されているようですね。斧乃木ちゃんからは異常なまでに信頼されてますし、かつてひと悶着あったはずの臥煙さんからも気に入られている様子。
それにしても「なでっこ」ってまた変なあだ名付けて…「せんちゃん」「撫公」
忍野からはなんてよばれてたんだっけ?
ちょくちょく出てきたような気がする洗人とは流れ的に次の『扇物語』または『死物語』で対決することになるようです。
モンスターシーズンのタイトルってこれまでの登場人物を文字ってつけられているようですけど、『死物語』は死屍累生死郎なんですかね?
大暮維人先生のコミック版も確か同時発売だった気がするから買わねばー
5/11の『物語』フェスで新プロジェクト発表とかないかなー
【漫画感想】『1518! イチゴーイチハチ!』7巻
はじめての記事だしちゃんと書けるか怪しいけど、まずこれだけは書いておこう
完結おめでとうございます!!
文字の大きさ変えるくらいならできるってことをアピールしといて
初めての感想記事を最終巻でやるってどうなのとか思ったりしますが
本当いい作品だし、自分の今の考えもついでに書いときたいんで
・作品紹介
タイトル:1518! イチゴーイチハチ!
作者:相田裕
あらすじ
人生のすべてを野球に捧げてきた少年と一度だけ見たその輝きを忘れられない少女の話
3年後二人は高校で出会い同じ生徒会で…
最初だし丁寧にと思ったけど面倒だから省略 どうせ見る人いないやろ
以下ネタバレちょいあり
もし最終巻だけ読んでなくて見てる人いたらここで帰ってほかの記事見てください
作品そもそも知らないよって人は別にいいかも
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・7巻感想
さて本題。今回の7巻で最終巻となるわけですが、この7巻”はじまり”がテーマとなってると思います。
小難しい文章技術がないので箇条書きで
・烏谷に将来の夢ができる
ケガで野球を失ってから止まっていた烏谷の時間。
生徒会で過ごす日々の中でその氷は徐々に溶けていき、新たな夢を持つことでその時間が再び動き始めます。
初っ端からこれですよ。読み始めてから数ページ、烏谷が父親にそれを告げるシーンでもう泣きそうになったからね。
就活はじめてから自分のやりたいことに気づいた俺とはえらい違いですよ…
読んでると実感するけど烏谷の笑顔がホント増えた。1巻の仏頂面はどこへってレベルで表情豊かだし、作品のテーマでもあった夢を失った少年の成長がよくわかる。
・烏谷と丸ちゃんが(やっと)付き合う
これは説明いらないでしょ。むしろ最終巻でもくっつかなかったらビックリだわ。
もうだいぶ前から結婚しろよってレベルの二人でしたが、正式に付き合うってことで新しい関係が始まるわけですね。
こういうの見てうらやましいなぁから青春だなぁに変わった俺はおっさんになったなと実感するのでした。
・新生徒会長決定
3年も卒業するので、会長が変わります。2年の二人は進学ガチ勢なので生徒会はやめてしまいます。では新会長は果たして誰の手に…
って二人とも立候補するんかい!ラブラブカップルで会長&副会長やるのかと思ったら、丸ちゃんと烏谷の全面戦争勃発ですよ。しかも登下校もバラバラという徹底ぶり。お互いを信頼してるからこそ、全力で挑みたいんですね。
うん。もう結婚していいのでは??
あと丸ちゃんの選挙ポスター可愛すぎな
・会長が野球を再開
中学時代1年だった烏谷に圧倒されて以来、野球から離れてしまった会長が野球を再開します。それも女子プロを多く輩出してる有名野球部で。
会長も完全に野球ができなくなった烏谷が輝きを取り戻す姿を見て、ただ諦めた自分に思うところがあったのでしょう。観覧車でのやりとりでようやく会長の女らしい一面が、でも後輩には一切顔に出さないあたり流石っす。
烏谷と会長の子供とか最強野球星人でしょ。同人誌とかでやってくれないかなー
・新入生の入学
4月になり新学期が始まります。新入生も入り先輩として二人は成長していくのでした。
後輩の眼鏡君結構こじらせてますね。松武の選抜クラスは県立進学校の滑り止めみたいな扱いって説明あったけど、受験失敗して入った新入生って学校を見下しがちなんですよね。私立でコース分けあるとこなんか特に。彼が新しい生徒会の烏谷的ポジションになるのかな?3年後にはすっかり松武色に染まってそうです。
会長とザキさんの卒業はありましたが、最終巻で終わりに向かうのではなく、新たな物語の始まりを感じさせる終わり方が非常に良かったです。
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・作品全体の総評&感想
率直に言って最高の作品でした。青春漫画の傑作だと思います。
少年漫画で青春っていうとどうしてもスポーツ中心だし、少女漫画だと恋愛重視になりがち。青年漫画だからこそ描ける青春って感じでしたね。
生徒会を舞台にした作品って色々ありますけど、どれもギャグ寄りで高校生の成長を生徒会活動を通して描く作品って意外と少ないんじゃないでしょうか。
「夢を諦めるところから始まる物語」というフレーズにもある通り、スタートがどん底なんで基本的にいいことしか起きないです。悲劇的な話もたまにはいいけど、やっぱり漫画は笑っていられる作品の方が好きなんでこれも高評価のポイントですね。
後はやっぱり作者相田先生の感情描写が上手い。前作『GUNSLINGER GIRL』でもそうですが、キャラクターの成長と人間関係の変化が緻密に表現されています。7巻という短い巻数で烏谷の成長を描き切ったその構成力に脱帽です。
総じて、最近心がすさんでるから、眩しいくらいの青春漫画が読みたいって人には是非おすすめの漫画でした。
以下 個人的な感想とか
初めてこの作品を書店で見かけたころ、丁度『GUNSLINGER GIRL』を読んだ後で相田先生の新作ならということで購入しました。
埼玉出身で中学野球部だった僕にはドンピシャだったわけですが、思い返せば他人にこれまで一切勧めたことがない作品だなと思ってたらいつの間にやら最終回。
twitter眺めてたら打ち切りだったってのを知って激しく後悔しました。だいぶ前からギリギリの状況だったようで常に最終回の構想を練ってたとか…。そのおかげで打ち切りとは思えない綺麗な終わり方にはなっていますが、烏谷の卒業まで描きたかったといわれると無念でありません。
地元の本屋では入り口に特設コーナーもあって、正直なところ十分な話題作で打ち切りとは無縁だと思ってました。
1巻初版の第一刷からこの作品を買ってる身としては打ち切りという形に色々思うところがあり、好きな作品をより多くの人に知ってもらいたくてブログをはじめました。
好きな作品の読者増やす前にこのブログの読者を獲得できるのかそれが問題だ。
元々コミケで発表した作品だし、また続きが読めるかもと淡い期待をしてます。
「また再会できる日まで」今はこの言葉を信じて待とうかな。